分をわきまえる
“自分の身の程や分際を承知して、出過ぎたまねをしない。でしゃばった行動を控える。多くは「分をわきまえたまえ」のように相手に呼びかける形(命令形)で用いられる。”
出典 実用日本語表現辞典
やりたい事。成したい事。僕には沢山あります。そんな時に良く考えるのが分をわきまえる事。
【第1章】
仕事に置き換えると自分を客観視できるかどうか。つまり自分を知るという事ですね。
具体的に美容師の仕事は技術面でいうとポピュラーなメニューは
- カット
- ブロー
- トリートメント
- ヘアカラー
- 縮毛矯正
- パーマ
- シャンプー
- スタイリング
- カウンセリング
などが挙げられます。
勿論いつも全力です。全て頑張っています。
が!!
果たして自分は周りから見た時に全力であるのかまた、頑張っているのか
これは正直自分では判断できないと思っています。何故ならやっぱり人間は自分に甘い生き物。やれてるつもりの恐れが十二分にあります。
余談ですが僕は趣味で6年程キックボクシングをして身体を鍛えています。インストラクターの方はプロのファイターにアドバイスする時に
『頑張ったか頑張ってないかは周りが決める事だからね!』
と檄を飛ばしていたのに感銘を受けました。
なのでそれらを数値化すると自分を客観視できるのではないかと思い、新たなチャレンジ。
- お客様のお名前
- 来られた時間
- 帰られた時間
- 施術させて頂いたメニュー
- 自分が提案させて頂きプラスαでさせて頂いたメニュー
- 髪型
- かかった時間
これらを全て書き記し、各メニュー事の平均時間を割り出します。
(例)カラー全体・カット・長さ
所要時間 〇〇分
これで
- カット(シャンプー、ブロー、スタイリング)
- カラー&カット
- カット&パーマ
- カット&縮毛矯正
- カラー&ブロー
- …
などなど長さ別の平均タイムが見えてきます。
自分がどのくらいの時間でお客様に技術、メニューを提供出来ているか。また苦手な部分が浮き彫りになってきます。
【 これらによって得られるメリット】
- 予約時にお客様に大体の所要時間をより正確にお伝えできる
- 得意でお客様に喜んでもらっているメニューが把握できる
- 苦手分野がはっきりと分かり自分の練習すべき事にすぐに取りかかれる。
また分かりづらく、数値化しにくい所は接客面、ホスピタリティと呼ばれる所。だけどこれらはシンプルに言えばお客様は『気持ち良く過ごして気に入って頂けたら』また来てくださると思います。
所謂再来率ですね。
また再来率の中でも
- ご新規様の再来率
- 二回目に来られた方の再来率
- 3回以上来て頂いている方の再来率
と、小分けしてみるとより深く見えてくると思います。
【第2章】労働環境
僕達美容師はキレイにする事の対価としてお客様から料金を頂きます。
お客様から頂いた料金÷時間(分)=僕達美容師としての金額が出てきます。
ここまで少しまとめると
【時間が適正】+【頂く料金が適正】+【再来率が高い】
=売り上げの高い美容師の特徴だと思います。
これは言い換えると
美容師の売り上げ=自分の美容師としての実力指数
と言えると思います。(勿論スタッフ人数、アシスタントの数など様々な要素がありますが)
なので一般的に美容師は売り上げ数値という所に重きを置いている人が多いのだと思います。
そして労働環境。一般的に美容師の仕事は激務というイメージがあると思います。(僕は全く感じませんが)営業時間が長い。時間に対してのお給料が安い。
僕は経営者でもありませんが経営者は常にスタッフに対して『数字で見る』という部分は少なからずあると思います。僕らも全スタッフ約25項目の数値を出していくのですが。
『数値ってめんどくさい』『もっと技術だけをしていきたい』
そう思う時もあるかもしれません。
ですが1人1人が自分を知り【長所】を活かし、お客様に喜んで頂く。【短所】を見つけ修正し、お客様によりよいサービスを提供する。そして【適性な時間】で【適性な価格】を頂く。
そうやっていけば改善できる事は沢山あると思います。
怖いのは思考が停止して自分を見失う事。
“自分を知る事”
その為には細かく数字を追う事も必要な要素だと思います。
自戒を込めここに。
最後まで読んでくれた方。ありがとうございます。
ラガッツァ統括マネージャー 本村正文